導入

「トイザらスが民事再生」と聞くと、「お店がなくなるの?」と思ってしまいます。

でも今回のポイントは、すぐに全店閉店するという話ではないことです。

民事再生を申請

日本トイザらスは2026年10月1日、東京地方裁判所に民事再生手続開始を申し立てました。PPIHが同日付の事業譲渡契約発表で明らかにしています。

東京商工リサーチの調査では、負債総額は債権者1,159人に対し132億2,600万円。同日、監督保全命令を受けたとされています。この負債額は同調査会社の公表値で、PPIHが公表した譲渡対価ではありません。

PPIH側へ事業承継予定

ドン・キホーテなどを運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)と、同社の完全子会社オペレーションシェアードサービス(OSS)が、日本トイザらスとのスポンサー契約として事業譲渡契約を締結しました。

OSSが譲り受ける予定なのは、店舗およびオンラインで営む玩具・子供用品などの販売事業等です。実行予定日は2026年10月30日。裁判所の許可が得られることなどが条件で、すでに事業譲渡が完了したわけではありません。

店舗は今どうなる?

日本トイザらスは、移行手続きが完了するまで店舗は通常どおり営業し、顧客からの問い合わせにも引き続き対応すると説明しています。民事再生申請の翌日から全店が閉まる、という案内ではありません。

PPIHの説明資料では、グループの店舗数は2026年6月末時点で158店舗。閉鎖予定店舗を除く全店舗の承継について、賃貸人の承諾取得に向けて協力を依頼する予定です。契約上の手続きがあるため、すべての店が必ず残ると保証されたものではありません。

従業員は?

PPIHは、可能な限り全従業員の承継を目指すと説明しています。日本トイザらスも従業員のサポートを最優先事項とし、PPIHと連携して円滑な移行を進める方針です。

これは雇用維持へ向けた方針で、全員の承継が完了したという発表ではありません。店舗継続に向けた賃貸人との調整など、今後の手続きも残っています。

トイザらスは“買う場所”だけではない

子どもと店へ行き、実物を見てプレゼントを選ぶ体験にはネット通販と違う価値があります。

ドンキ側でどう変わる?

PPIHの説明資料は、トイザらスが培った文化を守ることを前提に、プラモデルやフィギュアなど大人も楽しめる分野の強化、関連商品の品揃え拡充などを掲げています。店舗を単に商品を売る場ではなく、幅広い世代が利用できる遊び場へ発展させる考えも示しました。

ただし、個々の店舗の改装日程や全商品の価格が決まったという話ではありません。看板が一律にドン・キホーテへ変わると解釈せず、実際の店舗・サービスの案内を待ちたいところです。

米国トイザらスは?

米国のトイザらスは2017年に連邦破産法11条の適用を申請し、2018年には米国内の店舗を閉鎖しました。ただし、その後もブランドは再展開されています。

WHP Globalは、2021年のAmerican Dream旗艦店、2022年のMacy’s店内ショップ展開などで米国への復帰を説明しています。「米国ではもうトイザらスが存在しない」ということではありません。米国の当時の手続きと、今回の日本法人の民事再生は分けて理解する必要があります。

まとめ

民事再生は大きなニュースですが、「明日からトイザらスがなくなる」ではありません。

PPIH側への事業承継が予定され、店舗営業継続を目指しています。

クリスマス商戦前だけに、今後の店舗、品揃え、サービスがどうなるか注目です。